CELTA Online Blendedコースを受講された、西本浩平さんからの体験談です。大学受験も活かせる、4スキルの指導スキル向上、そしてオールイングリッシュ授業を行うためのスキルアップのために、コースを受講されました。
・Online Blendedコースの受講の中身は?
・実際に必要となる勉強時間は?
・CELTA方式から得たこと、そして今後の学校現場で活かせると感じたことは?
・実際の業務を行いながらのコース受講はどうだったのか?
CELTAコースを受講しようと思ったきっかけ
私自身、「英語教員として成長し、誰に対しても通用する授業力を身につけたかった」というのが、CELTAコースを受講しようと思ったきっかけです。
私は現在、高校教員として都内の私立高校にて勤務をしています。オールイングリッシュの授業を通して、大学受験に対応できる英語力をつけさせるには、どのような授業を行えば良いのか・・常に葛藤していました。
そんな時、CELTAの存在を知りました。世界的に有名な資格であり、実践的な知識を多く学ぶことの出来るコースと知り、受講を決めました。
Online/Blendedコースの進め方
CELTA Online/Blendedコースには、課題レポートが4つ、毎週進めるコースユニット、2週間に1回のオンラインミーティング、キャンパスで行う2週間のTeaching Practice(教育実習)から成り立っています。
課題レポートは、授業プランに関わるものや、生徒理解に関わるもので1000語以内にまとめます。
コースユニットは言語の知識から指導法まで、幅広い内容を学ぶことができ、1週間に2つのユニットをこなしていきます。
オンラインミーティングでは、課題のヒントやコースユニットに関してのディスカッションを行います。
Teaching Practiceに関しては後述しますが、Teaching Practice以外の課題やコースユニットは、毎日1時間ほどの学習時間を確保することが出来れば、問題なくこなすことが出来ると思います。基本的なことも多いので、英語教員でしたらサクサク進められる箇所もありました。
私自身夢中になり、1日2時間学習した時や、英語力を求められるので、さらに1時間オンライン英会話でひたすら英語の練習を行いました。私は発音のところは知らないところばかりでしたので少し時間かかりました、、、。
担任を持ち、校務分掌もあり、部活動の指導もしておりましたが、チューターのサポートや他の受講者がフレンドリーであったので、チャレンジンングな内容でしたが、苦なく乗り越えることができました。
オンラインミーティング
オンラインミーティングは2週間に1度あり、この日程はコース受講者全員のアンケートにより決められます。
私は専任教諭として勤務しているので、日曜日の夜にお願いをしました。他の受講者の方が合わせてくれる形で、日曜日の夜8時に決まりました。
内容は、進捗状況の確認と学習したユニットの内容についてです。ただ決まったやり方はなさそうで、受講生をみて決めている感じはありました。
CELTAにはいわゆる教育実習(Teaching Practice)というものがあり、2週間他の受講者と一緒に、この教育実習(Teaching Practice)に取り組みます。
オンラインミーティングの時に良い関係を築くと、この教育実習(Teaching Practice)がすごくやりやすくなると思います。そのため、このオンラインミーティングでは、良いコミュニケーションをとるよう努めていました。
キャンパスで行ったTeaching Practice
Teaching Practiceは、2週間で45分×8回の授業を大人に対して、神戸にあるキャンパスで行いました。
Elementary(初級)レベルとUpper Intermediate(中上級)レベルの2レベルの生徒に向けに、授業を行いました。
1日目に、他の受講者と指導者であるチューター2人と顔合わせをしました。その後は、午後4時に集合し夜11時まで(時には日付が変わっていましたがそれほどチューターの方は熱心に指導してくれます。)、授業とその日の授業の改善のポイントについて話し合います。
私が大学生の時に行った日本の教育実習では、指導案は研究授業の1回のみ提出でした。しかしCELTAでは、この8回分の授業全てに英語による指導案(5ページほど)を提出します。
教材研究も加わって、睡眠時間はほぼありませんでした。(3時間ほど)
しかし、学ぶことは多く、特に約1時間にわたって行われるチューターの指導内容は濃く、これを楽しみに毎回実習に参加していました。
オールイングリッシュでどのように授業を組み立て、どのように大学受験に対応できる力をつけさせることが出来るかについてのヒントを多く得ることができました。内容は初歩的なところから応用的なものまで、実践的なものばかりでした。
実際のTeaching Practiceに参加してくれた生徒は、1クラス約7〜10人でした。様々な授業のパターンを練習する必要があり、今日はリーディング、明日は語彙、明後日は文法のように授業内容が異なり、様々な授業内容に沿ったレッスンプランを立てることができるようになりました。
レッスンプランを立てるためのチューター自作のプリントがあるのですが、これが非常に有用なもので、今現在も高校生に対する授業を組み立てる時も参考として使っています。Teaching Practiceに参加してくれた生徒のレベルは高く、日本人では理解が難しい俗語を多用し、英語を話す生徒もいました。
CELTA方式から得たこと、そして今後の学校現場で活かせると感じたこと
オールイングリッシュで授業を行うための実践的知識をたくさん得ることができました。
例えば、オールイングリッシュで仮定法の説明をする際、「この文は仮定法過去と呼ばれるもので、if節の中の動詞は過去形にして・・・。」と英語で説明しても高校生にはちんぷんかんぷんだと思います。そのようなことにならない様々な方策を学ことができました。
具体的には、CELTAの英語教授法では、意味>音声・形の順番で文法を教えます。意味の導入の仕方は様々あり、視覚に訴えるものなどがあります。(時間軸を示したり、写真を示したりして現在完了などを教えます。)
その後、CCQと呼ばれる技を使い、生徒に質問をし、文法のルールを明らかにしていく方法です。説明すると言うよりは、視覚教材とそれに関する質問を用い、文法のルールを明らかにしていくイメージです!英語の説明のみで理解させよう、と言う一方的な感じでないところが味噌です。
大学受験では、一般入試だけでなく、公募推薦やAOの場合でも、大学によっては英語の試験を課している学校もあります。最近の傾向としては、4技能全てに外部試験を取り入れ、生徒の英語力を測っていますので、授業では4技能を伸ばすことがとても大切です。
他教員のオールイングリッシュの授業を見学することがあるのですが、オールイングリッシュと言っても先生によってはスピーキングだけ、とか指示だしだけとかに止まっているので、まだまだオールイングリッシュ授業が生徒の4技能の英語力の向上に繋がっていない感じがあります。
しかし、CELTAでは、例えばリーディングの授業でもスピーキングやライティングも混ぜ込み、流れが一貫としているレッスンプランの立て方を教えてくれるので、オールイングリッシュの授業で、4技能を伸ばす方法を知識として得ることができ、実践出来るのです。
トレイナーのサポートについて
2週間に1回のオンラインミーティングで、問題点の共有を行いました。また、チューターにはいつでもメールを使い、レポートや進捗状況など相談できました。
Teaching Practice期間中のサポートは、次の日の授業の指導案を提出し、コメントをもらうことが出来ます。また、授業内容についてもメールや、実習後の時間を使って質問することができました。
チューターの先生方がフレンドリーだったので、質問しやすかったです。
実際の業務を行いながらのコース受講はいかがでしたか?
春休みにTeaching Practiceを行ったので、運動部などの忙しい部活を担っている場合、他の顧問の先生や管理職に相談しなければならないと思います。
私は他の顧問の先生に恵まれていたので、春休みの部活動は休みをもらうことができました。
普段のコースユニットを進める段階では、普段の学校業務と問題なく両立できると思います。コースユニットでは辞書は使わなくても理解できましたが、スピーキングに自信がなかったので、Teaching Practiceは本当に大変でした。
Teaching Practice期間中は、学校の仕事と両立は難しいと思います。
実際にCELTAコースを受講して
私以外は、英語のネイティブスピーカーでした。アメリカ人、南アフリカ人の方達で、日本でALTとして、または語学学校で働いています。日本だけでなく香港から来ている先生もいました。 とても国際的な環境で留学しているような環境で勉強をすることが出来ました。
全体的にチャレンジングなコースでしたが、周りの受講者とチューターと支え合い、コースを達成できたことをとても誇りに思います。
日本で行われる研修会や勉強会では、学ことができないであろう内容も多くあったと思います。様々な知識を得られただけでなく、英語教員としての自信がつきました。
一生物の資格を得られたことも、私にとってはとても嬉しかったです。